エアロビック技能検定 特級取得総見

エアロビック技能検定 特級取得総見



本年度、7月23日に実施した、エアロビック技能検定検定会において、当教室初の、エアロビック技能検定、特級合格者を3名輩出することができました。合格に価するべく技能の獲得経緯や、稽古を指導、総見した際の私なりの気づきについて、記してみたいと思います。
幼児期より、リトミックより派生したダンスをかわきりに、モダンダンス、フリースタイルダンス、ヒップホップなど、さまざまなダンスを経験してきた3名は、表現力に加味し、正確な基本動作や、エアロビックスキルの獲得を目指し、学齢期より併行して、ジュニアエアロビックに取り組んできました。
このたびの技能検定特級への挑戦は、15歳から18歳の年齢に達した3名にとって、これまでの稽古の成果を推し量るべき試金石であり、これから指導者を志すうえで、真剣にかつ真摯にダンスと向かい合う好機とあいなりました。
指導の責務をもつ私としては、エアロビックの競技経験が皆無なダンス教室で、最高位を目指すためには、どのような指導アプローチが適切なのか、エアロビックの特異的なクローズドスキルについて、指導の方策は正しいのかなど、模索しながらも、エアロビック技能について、専門の先生の助言を仰ぎつつ、これまでの経験よりヒントを探しながら指導をすすめ都度、考察をたててきました。
このような条件下でしたが、ある場面では、バレエのスキルを用い、エアロビック技能へと昇華させたり、幼児期で培ったリトミックの表現を有効に用いたりと、それぞれが工夫し、これまでのダンス稽古で得た技能を総動員し、思い思いのエアロビックダンスを表現する様子に、得も言えぬ充足感、満ち足りた稽古の空間を味わうことができました。
私の指針として、エアロビック技能検定の主旨を踏まえながらも、それぞれの、からだの個性を最大限に活かす。楽しみの要素をもちつつ、真剣勝負する。これまでの教室の活動指針に違えることなくを念頭にそれぞれの高みを目指し、それをもって結果は如何にの心境でした。
3名はとにかく稽古に励みました。上手になるためには稽古につきる。幼少の頃から何度も何度も唱えてきたことの実践です。問題を自らが見出し克服するために考え、稽古する。さまざまなダンスに浸しみ取り組んできた自負、プライドをもってエアロビックの稽古を繰り返しました。これでいいのかと自問したことも多分にあったかと思います。葛藤のなかでも、自分のからだを信じて稽古する。経験を通して逞しくなりました。
エアロビックの競技者育成を目的とした教室ではない私たちが、無謀な挑戦とも思える、技能検定特級に挑んだ経験や結果を残したという事象が、これから挑戦する志願者へ、あるいは同じような経過をもつ教室の子どもたちの励みとなればと思います。
「こつこつ積み重ねたものは、絶対に裏切らない」 これから指導者として活動する3名の拠りどころとして、また、この大切な経験を後進に伝えてくれることを願っています。

書責:梶原和歌子

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